技術が未熟だった頃は、抜こうとした場合なかなか抜きとることができず、無理やり抜きとろうとしたために、一部が皮膚の中に取り残され、「頭皮が化膿してしまった」
「植毛した部位がはれて黒ずみ、みにくい跡が残ってしまった」
などという苦情が相次いだため、FDA(アメリカ食品医薬品局)が警告。
日本でも「人工植毛被害を考える会」が結成されて、社会問題化してしまったことがある。
その後、技術改良がはどこされ、現在使用されているのは、太さ約0・1mm程度のポリエステル
人工毛。これは、人工血管などに使用される樹脂と同質の物である。
これを長さ約10センチ程度の植毛針で、1本1本頭皮に植えて行くワケだが、人工毛1本200円を、平均すると2千本から3千本は殖えるとなると・・・・・高額になるわけだ。
植える場所は構えてもスーツと抜けてしまう毛穴を避ける。
毛穴をのぞく頭皮の中に、6〜7mmの深さで埋め込んで行くワケだが、頭皮に差し込まれる
部分は、「α」型に工夫して作られている。
この形状だと、紡維組織がからみ合って、頭皮に定着するからである。
さらに、交差している部分は、電子融着によって、120グラム以上の力で引っばらないと抜けない仕組みになっている。これは、人間の普通の毛髪より強い固着力である。
しかし、人体は、異物が体内に入り込むと、それを異物として認識し拒絶して、排除しようとする異物反応、専門的にいうとエルミネーション現象を持っている。
だから、何年かのちにほ押し出され排せつされる宿命にある。
そのたびに、また植えてやらなければならない。
また、頭の表皮部の細胞が人工毛を取り囲み、表皮の内側にある真皮内に入り込もうとするた
め、生えぎわが凹んでくるのも難点。
